S&P 500 3倍レバレッジETF「SPXL」の長期投資で絶対儲ける方法

SPXLとは、S&P 500の日変動の3倍に連動することを目標に運用されている米国ETFです。

多くの投資家は、SPXLは短期の投資向けであり、中長期の投資には向かないと言っています。

良識ある投資家ほど、SPXLは投機すなわちギャンブル、長期投資には適さないと言っている印象です。

しかし、それは本当でしょうか?

私は違うと思っており、それが記事を書く動機です。

私はSPXLの積立投資を続けています。

本日は、SPXLへの長期投資で、手堅く大きなリターンを得る方法について考察していきたいと思います。

SPXLとは

SPXLとは、S&P 500の日変動の3倍に連動することを目標に運用されている米国ETFです。

SBI証券、楽天証券など、有力なネット証券会社であれば購入可能です。

大変人気があるETFで、米国ETF人気ランキングでも上位に位置しています。

下の画像は、SBI証券の2019年の海外ETF売買代金ランキングで、並み居る有名ETFを抑えSPXLは1位です。

SBI証券サイト(2020/7/18)より引用

SPXLは危険な投資商品?

個人投資家に人気があるETFですが、危険な投資商品だとも考えられています

私の印象では、良識ある投資家ほどSPXLは投機性(ギャンブル性)が高く、長期投資に向かない商品だと考える傾向があるように思います。

これはある意味真実です。

よく理解しないでSPXLを使うと資産を減らしてしまう危険性が非常に高いからです。

例えば、個人投資家に絶大な影響力を持つ(そして私の大好きな)両学長も、You TubeでSPXLの危険性を指摘しています。

確かにSPXLはハイリスク・ハイリターンで危険な投資商品としての側面があります。

しかし、うまく使いこなせば、あなたの資産を大きく増大させるツールにもなります。

 

数字で考える

「SPXLはハイリスクだから長期投資はやめておけ!」と多くの人は言います。

例えば、2020年コロナショック前後のSPXLの株価を見ますと、2020/2/19で$75.83、2020/3/23で$17.55と、1か月で77%の下落という惨状です。

ちなみに同期間のS&P 500の下落は34%です。

人に勧められないのも頷けます(笑)

人はこうした印象的なことに感情を流されがちですが、長期投資はもう少し理性的に考える必要があると思っています。

私は研究の仕事をしており、ふだんから数字に向き合う時間が長いです。

そこで、数字を使ってSPXLを長期投資でつか方法を考察していきたいと思います。

価格推移

運用実績に基づきSPXLのリスクとリターンを分析したいと思います。

SPXLは2008年11月運用開始のETFです。

運用開始以後のパフォーマンスは次の通りです。

yahoo!finance(米国版)より引用

2008年に$2~3であった株価は、右肩上がり、最高値(2020年2月)で$75になっています。2020/7/18現在では$47です。

が、リーマンショック後のアメリカは空前の好景気で、ここ10年だけでは投資商品の成績は判断できません

そこで、シミュレーションを使って、もう少し深堀して分析したいと思います。

SPXLのリスクとリターン

分析の考え方

SPXLは「S&P 500の日変動の3倍に連動することを目指している、経費率年1.01%」のETFです。

なので、仮想的に1950年から2019年までの期間に適用した際の運用成績を分析したいと思います。

70年間の期間があり、サンプルとしては十分だと思います。

比較として、VOOの運用成績も検討したいと思います。

検討条件をまとめると以下の通りです。

ETF 指標 経費率
SPXL S&P 500の日変動の3倍 年1.01%
VOO S&P 500 年0.03%

トラッキングエラー(ETFの運用成績が目標としている指標とずれること)によって、運用成績が良い方に転ぶことも悪い方に転ぶこともありますが、本検討では無視しています。

1日だけ運用したらどうなる?

対象期間内に購入して1日だけ運用した場合の成績を確率分布にしています。

横軸1.0が得も損もしないということです。

横軸1.0を中心とした分布の山が形成されています。

分布の山のおおよそ半分が1以上、半分が1以下なので、損をする確率も得をする確率も50%くらいです(実際には購入と売却の手数料が発生するので損をする確率が高いです)。

また、VOOよりもSPXLの方が山のすそ野が広いです。

これはVOOよりもSPXLの方が損や得の振れ幅が大きいことを意味しています。

1か月運用したらどうなる?

では30日運用したらどうなるのでしょうか。

おなじく横軸1.0を中心とした分布の山が形成されています。

よく見ると、SPXLの方がVOOよりも、山の頂点が右側にあり、平均的なパフォーマンスが高くなっていることを意味しています。

もう少し詳しく見るため、累積頻度のグラフにしてみたいと思います。

あまり見慣れないタイプのグラフかもしれませんが、大事な結果なのでぜひじっくり見てくれるとうれしいです。

横軸が運用成績、縦軸が累積頻度です。

運用成績1が損も得もしないということです。

VOO、SPXLの曲線とも横軸(運用成績)1と交わるのは、縦軸(累積頻度)0.4くらいです。

つまりVOO、SPXLとも、1か月運用して損をする(元金が減る)のは40%くらい、得をする(元金が増える)のは60%くらいということです。

また、累積頻度0.5の横軸の値を見れば、1か月の運用成績の中央値が分かります。

中央値はVOOが1.01(1%プラス)、SPXLが1.03(3%プラス)でした。

総論として、中央値としてはプラスですが、振れ幅があるので40%の確率で損をするということです。

1年間運用したらどうなる?

勝率をもっと上げるためにはどうしたらよいか。

それは運用期間を長くすることです。

では、運用期間を1年間にしてみましょう。

まずは確率分布のグラフを見てください。

VOO、SPXLとも山の頂点が1よりも右側にずれました。

これが株式投資はプラスサム・ゲームだと言われるゆえんです。

山のすそ野は、1か月の時よりもさらに広がっています。

次に累積頻度のグラフを見てみましょう。

運用成績の中央値(縦軸が0.5のときの横軸の値)を見ると、VOOが1.10(10%プラス)、SPXLが1.25(25%プラス)であることが確認できます。素晴らしい!

しかし一方で、損をする場合もあります。

損をする確率(横軸が1のときの縦軸の値)は、VOOが0.25、SPXLが0.30です。

これは注目に値します。

中央値で比べると、SPXLはVOOよりも優れています。

しかし、損をする確率で比べると、SPXLはVOOよりも劣っています。

SPXLが、ハイリスク・ハイリターンと言われるゆえんです。

 

3年間運用したらどうなる?

SPXLのリスクは気になるけれど、リターンが大きいことは魅力的。

ここまでは一般論です。

もう少し踏み込んでいきます。むしろここからが重要です!

次に3年間の運用をシミュレーションします。

確率分布のグラフだと結果が見づらいので、ここからは累積頻度のグラフのみで見ていきます。

先ほどまでのグラフとは、横軸のレンジが大きく変わっています。

VOOもSPXLも運用成績の中央値はかなり魅力的です。

しかし、損をする確率(横軸が1のときの縦軸の値)は、VOOが0.17、SPXLが0.24です。

やっぱりSPXLの方が損をする確率が高い!

10年間運用したらどうなる?

ということで、10年間の運用シミュレーションの結果です。

3年間の運用よりもさらにリターンが大きく、損をする確率も少なくなります。

しかし、損をする確率(横軸:運用成績が1未満)がSPXLでは20%程度あります。

なんとかできないのか!?

15年間運用したらどうなる?

もっと気長に頑張ろう!ということで、15年間の運用でシミュレーションしてみます。

おなじみの累積頻度のグラフです。

運用成績の中央値(縦軸が0.5のときの横軸の値)を見ると、VOOが2.91(190%プラス)、SPXLが8.17(717%プラス)であることが確認できます。

倍増どころではありません。さすがに素晴らしいですね!

さらに注目すべきはリスク。

VOOでは、運用成績が1を下回る確率がなくなりました。

長期の米国インデックス投資では15年間でリスクがほぼなくなるというのは、こうした事実に裏付けされます。

しかーし、SPXLではは11%程度の確率で損をします(運用成績が1を下回ります)!

なんてこった!

 

整理をします。

SPXLで15年間の運用を想定すると、平均的な運だと試算が8倍になりますが、運の悪い11%の人は元本割れするということです。

SPXLで手堅く、大きなリターンを得る方法

積み立て投資でリスクを下げる

ここまでの検討によりますと、時期をランダムでSPXLを購入すると15年後に8倍程度になります。

しかし、11%の確率で元本割れします。

元本割れをせず、大きな運用成果を出すためには、高値掴みをせず、株価暴落時に購入するのが良いですが、残念ながら購入時には、それが高値なのか、安値の買い時なのかは分かりません。

私には株価の今後を予測するスキルはありません。

あなたもそのようなスキルはないと考えるべきでしょう。

サイコロを振り続ける

マイナスサム・ゲーム

例えば、6面体のサイコロを出た目の数×1万円の賞金をもらえる、参加費4万円のゲームがあるとします。

あなたならやりますか?

やりませんよね。

賞金の期待値が参加費以下だからです。

デイトレードというのは、こういうゲームです。

 

プラスサム・ゲーム

一方、6面体のサイコロを出た目の数×3万円の賞金をもらえる、参加費10万円のゲームがあるとします。

あなたならやりますか?

これはやった方が得です。

賞金の期待値が参加費以上だからです。

SPXLへの投資はこういうゲームです。

3以下の目が出て損をすることもありますが、たくさんやり続ければやがて、賞金の合計が参加費を大きく上回っていきます。

こういったゲームで負けないためにはどうすべきか?

それは何回も何回もゲームをやり続けることです。

 

SPXLの投資で負けないためにはどうしたらよいのか?

長期投資を「やり続ける」ことです!

15年間積立投資をしたらどうなる?

ということで、15年間積立投資をする場合を検証してみましょう。

月に一度の決まった日に定額の購入をし、15年間運用した後に順次売却していくというルールにします。

購入だけでなく、売却も定期的にやるというのが味噌です。

売却時に暴落するリスクを避けるため、売却のタイミングも分散することが重要です。

15年かけて積み立て、15年かけて売却するので30年計画です。

 

累積頻度のグラフを見てみましょう。

なんと!

SPXLの運用成績の中央値は10倍を超えます。

さらに!

VOO、SPXLとも損をする(運用成績が1を下回る)確率が0です。

最も悪いケースで、VOOで1.66(66%プラス)、SPXLで2.27(127%プラス)です。

累積頻度を見ると、SPXLはVOOに負ける確率はありません

上記のグラフを横軸のレンジ拡げて表示してみます。

SPXLだと運用による増減が5倍以下に留まる確率が28%あります。

一方で、運用による増減が30倍を超える確率も34%あります。

手堅いし、結構夢もありますね。

つまり、この投資方法を行うことを前提とすれば、SPXLの方がVOOよりも合理的です。

 

私ならどうするか?

上記の結果に基づき、私は30年計画でSPXLを積み立てています。

SBI証券のETF定期購入サービスで、毎月1日に500ドルの購入をしています。

これにより15年後、毎月の売却額が4,000ドル(500ドル×運用成績の中央値で10倍、税金2割)得られることを期待しています。

もちろん売却額の変動が大きいことを覚悟しています。

ですが、平均して毎月4,000ドルの売却益が得られるとは夢のある話です。

 

あなたにお勧めの投資法か?

この投資方法には、逆張りや順張りみたいな投資スキルは不要ですし、個別株投資に求められる企業分析も不要です。

ただ毎月淡々と積み立て、15年後売却するだけです。

そのため、わりと誰でもできる再現性がある方法だと思っています。

ただ、この投資方法が成立するには2つの条件があります。

この投資方法の成功条件

① 毎月決まった額を入金できること

② 相場下落時に狼狽売りしないこと

 

①のためには、それなりに安定した収入が必要です

15年間積立をするわけですから。

もしくは自分にとって無理のない額を積み立てる計画にするべきだと思います。

 

②のためには、この投資方法に心底納得して取り組むことです。

私は、2020年3月すなわちコロナショック後から、この投資方法に取り組んでいるので、いまだ大きな壁にぶつかっていませんが、相場が悪いときも、急落しているときも辛抱強く続けられるか、ということです。

辛抱強く続けるためには、この投資方法が長期的には報われると、心底納得して取り組むことが必要だと思います。

おわりに

この記事では、SPXLの長期でのパフォーマンスの分析をし、有効な投資手法を検討しました。

SPXLについては、回を分けてより深く考察していこうと思います。

乞うご期待!

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