大学院生は奨学金を借りた方が絶対得だ!という記事を前回書きました。
今回の記事を読む方はぜひ前回の記事も併せてご覧ください。
今回はその借りた奨学金を踏み倒す方法を紹介したいと思います(笑)
大学院の奨学金は免除にできる
大学院生の奨学制度では上位15%の「業績が優れた者」が全額返済免除、それに次ぐ上位15%の「業績が優れた者」が半額返済免除になります。
意外とハードル低いですよね。
この辺の詳細は前回の記事をご覧ください。
返済免除にする6つの方法
「業績が優れた者」は大学院ごとに評価方法が異なりますが、理系だと以下のようなポイントで評価すると思います。
①英語の学術誌(査読付き)への掲載
②日本語の学術誌(査読付き)への掲載
③なにかの表彰(学会の優秀発表、研究上の表彰)
④国際学会での研究発表
⑤国内学会での研究発表
⑥授業の成績
実際、どんな視点で評価されているのか、過去にどんな人が免除されていたか、研究室のコミュ力が高そうな先輩、話しやすい研究室スタッフ(ポスドクの人とか)に聞くとよいと思います。
または教授に「奨学金を免除にしたいです!どうすればよいですか?」腹を割って聞けばよいと思います。
聞いてみると、大学教授は変わり者も多いので、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあると思います(笑)
要は人を見ながら調べてみましょう。
ただ、業績①、②で大学院生の論文が学術誌に掲載されるということは、教授も共著者として掲載されることになると思うので、それは教授にとっての大きな業績にもなります。
大学教授は共著者でのよいのでたくさん論文を出さないと評価されないのです。
職業柄、大学教授と仕事をすることも多いですが、論文数で悩む教授はたくさんいます。
そのため、奨学金返済を目指す大学院生と大学教授はwin-winの関係です。
ですから、相談すると教授の協力を得られる可能性は高いと思います。
6つの方法の解説
業績になることについて簡単に解説していきます。
①英語の学術誌(査読付き)への掲載
難易度:A
手間:A
論文の内容上のハードルは、日本語と変わりません。
しかし、英語で論文を書けるほどの語学力を持つ日本人は少ないと思います。
研究室にネイティブの留学生がいる、英訳サービスを頼む研究上の予算がある、といった場合だと、可能性があると思います。
論文を書いたという実績はいろんな場面で書くことがあります。本質的なことではないのですが、そのときに、英語が論文だと非常にかっこよいです。
②日本語の学術誌(査読付き)への掲載
難易度:B
手間:A
学会発表梗概と学術誌に掲載される論文は価値が違います。
後者の方が、価値が上です。
学術誌に掲載される論文は査読(ランダムに選ばれる他の研究者がOKと言ってくれないと掲載されないシステム)がある場合とない場合がありますが、ある方が価値が上です。
学術誌による業績評価の違いはあまりないと思います。
極端な話、マイナー学会のマイナー雑誌でも学術誌であることに変わりはなく、査読の有無が重要です。
掲載されやすい学術誌への投稿を目指すのもありだと思います。
③なにかの表彰(学会の優秀発表、研究上の表彰)
難易度:B
手間:D
学会の発表会では、若手研究者(学生)の表彰があることがあります。
ただ、若手の表彰は大学の持ち回りや分野で持ち回りのこともあります。
狙って表彰されることも難しいです。
実力もさることながら運と言うファクターも大きいです。
④国際学会での研究発表
難易度:B
手間:B
「自分は英語が苦手だからなぁ」という人もいるかもしれませんが、なんとかなります(笑)
研究分野の用語なんてそれほど多くありません。
英語で日常会話ができなくても、研究に関する会話ができる人はたくさんいます。
発表は事前に原稿を作ればよいので、あとは短い質疑をなんとかやり過ごすだけです(笑)
「こういう国際学会あるんだけど出たい人いる?」(きっと学生を連れていけるくらいの研究予算がつけられたときに、教授がこんなことを言います。ネームバリューが高い研究室でありがちなイベントです)みたいなことを言われたときに勇気をもって手を挙げれば実現できます。
実費無しで海外旅行できるという、奨学金以外の大きなメリットもあります。
国際学会に参加すること自体が大きな経験ですしね!
⑤国内学会での研究発表
難易度:C
手間:D
大学院生であれば一度は機会がある人がほとんどだろうと思います。
これは大学院生の仕事みたいなものです。大学院生は半分社会人みたいなものですから。
その分、業績として際立ちづらいです。
研究発表の機会が多い方が、もちろん評価されると思います。
⑥授業の成績
難易度:C
手間:C
授業は単位を落とさず無難にやっておけばOKです。
大学院の業績評価でウェイトが高いのは授業ではなくて研究です。
高校や大学とは大きく異なります。
おわりに
大学院生で積極的に査読付き論文を書いたり海外発表(こっちの方がまだいるかな)する人は少ないです。
ですから、やれば業績として際立ちます。
査読付き論文を書いたり海外発表は、多くの場合「できるかできないか」ではなく「やるかやらないか」です。
大学院生がバイトするくらいの時間があるなら、腹をくくって上記のことに取り組んだ方が、経済的にも得をします。
後の人生に役立つ自分の実績にもあります。
それができなかった私が言うのもなんですが・・・。
大学院生の皆さん、奨学金返済免除を目指しましょう!
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