入学の季節ですね。
この春から奨学金を借りる人も多いと思います。
今日は、奨学金を借りるときに選択することになる、利率固定方式と利率見直し方式についてお話ししたいと思います。
利率固定方式と利率見直し方式とは?
日本学生支援機構の第2種奨学金のような利子のある奨学金を借りる場合は、利率固定方式か利率見直し方式を、借りる人が選びます。
利率固定方式
貸与終了時に、返済時の利率が決まる方式です。
利率見直し方式
貸与終了時に決定した利率を、おおむね5年ごとに見直します。
メリット・デメリット
貸与終了時の利率は利率見直し方式の方が低いです。
利率見直し方式は、その後金利が上昇するかもしれないリスクを受け入れ、低金利というリターンを受ける方式です。
逆に、固定金利方式は、今後政策金利が上昇するかもしれないリスクを貸与元が受け入れ、若干金利を高くする方式です。
2020年3月時点だと、次の通りです。
利率固定方式 | 年率0.070% |
利率見直し方式 | 年率0.002% |
奨学金の金利は上限3%とされています。
現在の金利は超低金利です。
それぞれのメリット・デメリットを整理すると次の通りとなります。
方式 | 金利の安さ | 返済中の金利の変動 |
利率固定方式 | 安い | あり |
利率見直し方式 | 比較的高い(と言っても安い) | なし |
申込時に選択、在学期間中は変更可能
奨学金の申込時に、利率固定方式か利率見直し方式かを選択します。
ですが、在学期間中は変更することが変更することができます。
お勧めは利率固定方式
現状、超低金利な奨学金の利率ですが、過去にはそれなりに推移しています。
各年の3月の利率を見てみましょう。
いかに現在の利率が安いか、お分かりになっていただけたでしょうか。
利率固定方式の0.07%だったとして、100万円借り入れに対し、年間利息は700円です。
利率見直し方式の0.002%だったとして、100万円借り入れに対し、年間利息は20円です。
確かに差はありますが、年間利息700円だとしても20円だとしても大きな問題ではありません。
ただし、仮に利率見直し方式で、利息が上限の3%になったとすると、100万円の借り入れに対し、年間利息は3万円になります。
これは痛いです。
小さな利息を受け入れることで、大きなリスクを避けるため、利率固定方式が良いと私は思っています。
繰り上げは返済しなくてよい
奨学金の金利は安いので、繰り上げ返済はする必要がありません。
繰り上げ返済するくらいなら、手元に余裕資金として置いておいた方が良いと思います。
しかしこのあたりは、好みもあるでしょう。
参考までに、過去記事もご覧ください。
奨学金を資産運用したら・・・
おわりに
奨学金の返済は、小さな利子を支払って、大きなリスクを避けるべきです。
みなさんの奨学金の借り入れの参考にしてください。
また、最近、奨学金に関する記事を多数書いています。ぜひ併せてご覧ください。
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